関節リウマチの好発年齢は40代から50代の女性にピークを迎えます。この時期は仕事での責任増加、子どもの独立や親の介護など、精神的・社会的な負荷が重なるタイミングです。しかし、それ以上に身体の内側で起きている劇的な変化が見逃せません。
女性ホルモンの一種である「エストロゲン」には、関節や滑膜の炎症を抑え、免疫の過剰な働きをなだめる保護作用があります。更年期に差し掛かり卵巣機能が衰えてエストロゲン分泌が急激に減少すると、それまで保たれていた免疫抑制のブレーキが外れ、関節内に炎症が起きやすくなります。産後や授乳期に発症・悪化しやすいのも、同様のホルモン急変動が背景にあるためです。
あわせて把握しておきたいのが遺伝と環境要因の組み合わせです。リウマチは単一の遺伝病ではないものの、特定の遺伝子型(HLA-DR4など)を持つ家系では発症感受性がやや高まる傾向が報告されています。さらに最大の環境リスクである喫煙習慣や歯周病菌の感染が重なることで、発症の確率が跳ね上がります。