MONO消しゴムを手に取ると、紙製スリーブの四隅に施された小さな切り込み(U字カットまたは斜めカット)に気付きます。このMONO消しゴムスリーブ切り込み理由は、単なるデザインではなく、消しゴムの破断を防ぐための精密な工学的アプローチに基づいています。
消しゴムを使用する際、スリーブのエッジ部分には指の強い筆圧が集中します。エッジが直線かつ直角のままだと、消しゴム本体に鋭角な負荷がかかり、使っているうちに亀裂が入ってポロリとちぎれてしまいます。スリーブの角を丸くカット(U字スリット加工)することで、加わる応力を分散させ、強い力でゴシゴシ擦っても消しゴムが千切れにくい構造を実現しています。
JIS規格を大きく凌駕する「消字率」と安全な配合成分
日本産業規格(JIS S 6050)では、プラスチック字消しの消字率基準が80%以上と定められています。これに対し、定番のMONO消しゴムは公称消字率97%以上という極めて高い水準を誇ります。
この高い消字性能を支えているのが、塩化ビニル樹脂(PVC)と厳選された可塑剤、炭酸カルシウムなどの微粒子フィラーの黄金配合です。鉛筆の黒鉛粒子は紙の繊維に入り込んでいますが、MONO消しゴムはPVCの適度な柔軟性によって黒鉛を紙面から剥ぎ取り、消しカスの中にしっかりと巻き込んで封じ込めます。現在は環境配慮と人体への安全性を考慮し、フタル酸エステル類を使用しないノンフタル酸系可塑剤への移行が進んでおり、安全基準の面でもアップデートが続けられています。