入塾選考の厳しさは数字にも如実に現れています。公式資料や報道各社の取材データを総合すると、年ごとの募集枠はわずか数名から多くても十数名程度。これに対し、毎年数百名規模の精鋭がエントリーするため、松下政経塾の選考倍率は例年20倍から50倍超、応募が殺到する年度には100倍近くに達することもあります。
ネット上では「東大・京大・早慶クラスの学歴でなければ通らないのではないか」という松下政経塾の合格者と学歴にまつわる噂が絶えません。しかし、歴代の卒塾生名簿や近年の合格者属性を精査すると、その見方は完全に誤りであることが分かります。
確かに東京大学や京都大学、海外名門大学の出身者は一定数存在しますが、地方国公立大学、中堅私立大学、あるいは短期大学や専門学校を卒業した後に独自の起業や地域活動を行ってきた人物も堂々と合格を果たしています。審査側が求めているのは「学歴の看板」ではなく、「自らの頭で思考し、泥臭く現場を動かせる胆力」です。学歴の高さだけで勝負しようとする受験者ほど、小論文や面接で深く突っ込まれた際に脆さを露呈し、早期に脱落していく傾向があります。