観光地としての華やかさの裏には、過酷な治水の歴史が刻まれている。1974年に完成した堤高50メートルの重力式コンクリートダムは、中国地方最大の河川である江の川水系の度重なる水害から下流域を守るために建設された。日本海へと注ぐ江の川は、ひとたび豪雨に見舞われれば牙をむく危険な川だった。
現在も国土交通省 中国地方整備局の主導のもと、「江の川水系総合治水プロジェクト」の要として機能し続けている。近年の気候変動に伴うゲリラ豪雨や大型台風に対しても、緻密な事前放流と水位管理によって流域の被害を最小限に抑え込む。私たちが湖畔で安全にレジャーを楽しめるのは、この巨大な構造体と管理技術者たちの24時間体制の監視があってこそだ。