柿を切った瞬間に「ガチッ」と硬い種に刃が当たり、断面がぐちゃぐちゃになってしまった経験は誰しも一度はあるはずです。実は、柿の果実構造を把握していれば、種を一度も刃に当てずに美しく切り分けることが可能です。
柿の種は無秩序に入っているわけではありません。植物学上、柿は4つの心皮から成り立っており、中心から放射状に最大8個の種が規則正しく並びます。そして、その種が入っている位置は外見から完全に予測できます。
種を完全に避ける「くぼみ(条線)」の法則:
柿の底(ヘタの反対側)を観察すると、中心から十字(または4方向)に伸びる「わずかなくぼみ(溝)」が確認できます。種はこのくぼみとくぼみの間(盛り上がった果肉部分)に位置しています。
したがって、「くぼんでいる線(谷)に沿って包丁を入れる」と、種と種の間を刃が綺麗に通り抜けます。切り分けた断面の外側に種が露出するため、包丁の先や爪楊枝で撫でるだけで、果肉を傷つけずに種をポロッと取り除けます。種なし柿(庄内柿や平核無柿など)以外の富有柿や次郎柿を扱う際は、この谷筋カットを徹底してください。