日本のキャッシュレス市場を牽引してきたのは、間違いなく二人のカリスマ経営者である。ソフトバンクグループを率いる孫正義氏が圧倒的な資本力を背景に仕掛けた100億円キャンペーンは、国内におけるコード決済の認知度を一気に高めた。その足元で急成長を遂げたPayPay株式会社は、圧倒的な加盟店数とグループの通信・EC基盤を武器に首位の座を固めている。
これに対抗するのが、楽天グループ株式会社を率いる三木谷浩史氏だ。グループ全体のポイント経済圏を強みとする楽天ペイは、楽天市場や楽天銀行、楽天証券といった強固なエコシステムとの連携を軸にユーザーの胃袋を掴んできた。ソフトバンク・LINEヤフー陣営と楽天陣営による壮絶な顧客の奪い合いは、今や単なる決済ツールの争いを超え、個人の金融ライフライン全般を巻き込んだメガ経済圏の主導権争いへと発展している。