彼女が世界の映画ファンにその存在を強烈に焼き付けた最初の契機は、クエンティン・タランティーノ監督の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』だった。カルト教団の信者役としてスクリーン末尾で見せた狂気と、炎に包まれながら叫ぶ強烈な演技。わずかな出番でありながら、巨匠タランティーノをして「目を離せない存在」と言わしめた。
その後、伝説的ホラーの続編『スクリーム』(2022年版)で見せた二重性のある怪演も記憶に新しい。一見すると無害な友人を装いながら、後半で見せる一転した狂気。恐怖映画の文脈を理解しつつ、自らの肉体を極限まで痛めつけるような叫びと身のこなしは、ホラー映画界にとどまらない評価を獲得する足がかりとなった。