「下関といえばフグ」という常識も、近年の気象変化の影響を避けては通れない。下関港を拠点とする沿岸漁業は、風向や波の高さといった気象条件に極めて敏感だ。特に唐戸市場の活気は、毎朝の海況と表裏一体である。
時化(しけ)が数日続けば、競りに並ぶ魚の種類も様変わりする。最近では日本海の海水温分布がシフトしたことで、従来とは異なる時期に予期せぬ荒天が訪れるケースが増加。仕入れを担当する仲卸業者からは、「明日の天気が読みにくくなったことで、価格設定や仕入れ量のコントロールにこれまでにない神経を使う」という苦悩の声が漏れる。