韓国語の「ニダ(니다)」は、公の場やビジネスシーン、目上の人物に対して用いられるフォーマルな敬語表現「ハムニダ体(합쇼체:ハプショ体)」を構成する語尾パーツです。日本語の「〜です・〜ます」に相当しますが、その丁寧さの度合いは日本語の「〜でございます」「〜申し上げます」に近い、改まった響きを持っています。
文法構造を分解すると、動詞や形容詞の語幹に接続する終結語尾であり、パッチム(子音)の有無によって以下のように形態が変化します。
- 母音語幹(パッチムなし):語幹 + ㅂ니다(〜ムニダ / 〜プニダ)
例:감사하다(感謝する) → 감사합니다(カムサハムニダ:ありがとうございます) - 子音語幹(パッチムあり):語幹 + 습니다(〜スムニダ)
例:먹다(食べる) → 먹습니다(モクスムニダ:食べます) - 指定詞(名詞 + だ・である):名詞 + 입니다(〜イムニダ)
例:학생(学生) → 학생입니다(ハクセインニダ:学生です)
つまり、単語として「ニダ」という独立した語が存在するわけではなく、あくまで「ㅂ니다(ムニダ)」「습니다(スムニダ)」「입니다(イムニダ)」という文末の敬語活用の一部が「〜ニダ」として発音・認識されているのが言語学的な事実です。