沖縄尚学が全国にその名を轟かせたのは、1999年春の選抜大会だった。沖縄県勢初となる全国制覇を成し遂げたあの瞬間、沖縄中が歓喜に揺れた。一方の横浜高校は、言わずと知れた高校野球界の最高峰。春夏連覇を果たした伝説のチームをはじめ、数々のプロ野球選手を輩出し続ける絶対的な名門である。
気候も文化も、そして野球のスタイルも対極にあるかのような両校。しかし、ひとたび甲子園の土を踏めば、そこには言葉を超えた緊張感が漂う。南国の陽気さと裏腹にある沖縄尚学の泥臭い執念、そして神奈川の激戦区を勝ち抜いてきた横浜の圧倒的なエリート意識。この二つがぶつかり合うとき、球場の空気は一瞬で変わる。