ようかん(羊羹)とおしるこ(お汁粉)の最も基本的な違いは、その「水分量」と「凝固剤の有無」にある。どちらも良質な小豆をじっくりと煮詰めて作られるが、最終的な形態と食感は大きく異なる。
ようかん(羊羹)は、練り上げた餡(あんこ)に寒天を加え、型に流し込んで固めた和菓子だ。水分の含有率が低く、保存性に優れているのが特徴である。一方のおしるこ(お汁粉)は、小豆の煮汁やつぶ餡、こし餡に水と砂糖を加えて煮立たせ、汁物として仕立てたものだ。中に焼き餅や白玉を入れて味わうのが一般的である。
和菓子の専門家によると、原料のベースとなる餡(あんこ)の製造工程においても、火入れの加減や加える砂糖の分量が異なるという。固形物として切り分けて食べる羊羹に対し、液体として啜るお汁粉という違いは、製造工程における水分調整の妙によって生み出される。