岐阜県岐阜市という、豪雪地帯ではない環境からどのようにして世界女王が誕生したのか。その背景には、父・功一さんをはじめとする家族の献身的な支えがありました。
幼少期、岐阜から富山や福井、長野のスキー場へ毎週のように車を走らせ、車中泊を重ねながら練習時間を確保したエピソードは、ファンの間でも広く知られています。スノーボード経験者だった父・功一さんは、技術指導以上に「子どもが安全に、かつ本気で雪上を楽しめる環境づくり」を徹底。母・梨沙さんもまた、国内外の遠征先での食事面やメンタル面のケアを陰ながら支え続けました。
そして、心椛の背中を猛烈な勢いで追いかけてきたのが、3歳年下の妹・村瀬由徠(ゆら)選手です。由徠選手もまた、ジュニア世界選手権での優勝やワールドカップの表彰台に登壇するなど、世界のトップライダーへと急成長を遂げました。姉妹で同一の表彰台に立つ姿は、かつてない快挙としてメディアを賑わせています。
自宅では他愛のない会話で笑い合う普通の姉妹でありながら、スノーボードを履いた瞬間に「世界最高のライバルであり最強の理解者」へと切り替わる二人の関係性は、互いの技術向上を促進する理想的なシナジーを生み出しています。