第13号機のコックピットには、シリーズ史上初となるダブルエントリーシステムが採用されました。このシステムが組まれた背景には、儀式の完遂に向けた冷酷な計算が存在します。
『:Q』において渚カヲルと碇シンジが同乗した目的は、表向きには「2本の槍を持ち帰り世界を修復する」ことでした。しかし真の狙いは、第1使徒であるカヲル(魂)とリリンであるシンジ(肉体・感情)を共振させ、強大なエネルギーを生み出すことでフォースインパクトのトリガーを引かせる点にありました。カヲルが槍の異変(2本ともロンギヌス化していた事実)に気づき静止を図るも、絶望に駆られたシンジが槍を引き抜いたことで、第13号機は第12使徒を体内に取り込み、覚醒への道を突き進むことになります。
そして完結編『シン・エヴァンゲリオン劇場版』において、搭乗者は父・碇ゲンドウへと移ります。「ネブカドネザルの鍵」を用いて自らの肉体をヒトならざる存在へと変貌させたゲンドウは、魂のデュアルプラグを必要とせず、単独で第13号機を完全に掌握。亡き妻・碇ユイとの再会を果たす「アディショナル・インパクト」を強制発動させるための究極の乗り手として、自らエントリープラグへ乗り込みました。