医療機関で広く使われているMRI装置は、大きく分けて「ドーム型(トンネル型)」と「オープン型」の2系統が存在します。両者の決定的な違いは、装置の形状と磁場強度(テスラ数:T)にあります。ドーム型が円筒形の狭い空間に全身を収める構造であるのに対し、オープン型は上下に磁石を配置し、左右や前後を遮らない開放構造を採用しています。
診断のベースとなる磁場強度において、大学病院や基幹病院のドーム型は1.5テスラまたは3.0テスラの高磁場・超電導型が主流です。一方、一般的なオープン型MRIは0.2〜0.4テスラ(一部の最新鋭機では1.2テスラ)の永久磁石型または垂直磁場型超電導システムが中心となります。磁場強度が下がるほど信号強度は低下するため、画質と精度の面でドーム型と一定の差が生じるのは物理学的な事実です。
日本磁気共鳴医学会の技術資料等によれば、近年の画像処理アルゴリズムやディープラーニングを活用したノイズ除去技術の進化により、低磁場装置であってもコントラストや輪郭の描出精度は著しく向上しています。「オープン型だから診断ができない」という極端な見解は過去のものとなりつつあります。