海辺の貝探しにおいて、絶対に知っておかなければならないのが危険な有毒種の存在です。特に熱帯・亜熱帯の海(沖縄や奄美大島、小笠原諸島など)を中心に、本州の黒潮流域でも見られるイモガイ(芋貝)の仲間は厳重な警戒を要します。
イモガイ類は円錐形の美しい巻貝ですが、肉食性であり、魚や他の貝を麻痺させるための「毒銛(歯舌歯)」を殻口から射出します。その中でもアンボイナガイやタガヤサンミナシの毒性は極めて強く、刺されると神経麻痺や呼吸不全を引き起こし、過去に国内でも死亡事故が発生しています。
【イモガイ類を見分ける危険サイン】
・全体の形状がキレイな三角形(円錐形)で、平らな頭部を持つ。
・殻口が縦に細長く開いている。
・海中や岩陰で「生きている個体(軟体部が見えるもの)」には絶対に素手で触れない。
打ち上げられて完全に乾燥した殻であれば毒の危険はありませんが、水中にいる個体や中身が残っているものは、トングや手袋を用いても殻口付近を掴むのは避けてください。
また、有毒プランクトンを摂取した二枚貝が毒化する「貝毒(麻痺性貝毒・下痢性貝毒)」にも留意が必要です。外見だけで貝毒の有無を見分けることは不可能なため、自治体や水産庁から貝毒警報が出ている水域で採取した二枚貝は、決して口にしてはいけません。