東京での華やかな生活やスポットライトの渦から離れ、故郷・秋田県大仙市に生活の軸足を移してから久しい。冬になれば容赦なく降り積もる雪をかき分け、春には土を耕す。地域の人々と肩を並べて酒を酌み交わす毎日は、芸能界という特殊な世界で摩耗しがちな感性を、野生のたくましさへと引き戻してくれる。
「地に足がついていない芝居は、すぐにバレる」という彼の言葉は重い。都会の喧騒の中では見落としてしまう季節の移ろいや、人々のささやかな営み。それらを五感で受け止める日常こそが、今の彼の演技に言葉以上の説得力を与えている。2026年のインタビューでも、泥のついた作業着で笑う彼の姿には、どんな一流ブランドのスーツよりも眩しい佇まいが宿っていた。