海面水位の上昇と異常気象は、かつてない規模の人口移動を引き起こしている。南太平洋の島国や南アジアの沿岸部から逃れてきた人々は、法的な「難民」として認められないケースが多い。現行の国際条約が、主に政治的迫害や紛争を理由とした避難者を想定しているからだ。
受け入れを拒む先進国と、行き場を失った人々。国境にそびえ立つフェンスは、物理的な壁であると同時に、人道に対する冷酷な拒絶の象徴でもある。気候難民という新たなカテゴリーに対して、国際社会がどのようなルールを適用するのか。時間的な猶予はもう残されていない。