家庭で平たいパスタのポテンシャルを120パーセント引き出すには、ソースとの組み合わせと茹で方の精密なコントロールが欠かせない。基本のペアリング原則はシンプルだ。「麺の幅が広くなるほど、ソースの粘度とコクを強くする」。繊細なリングイネにはボンゴレビアンコやペスカトーレ、フェットチーネには濃厚なカルボナーラやゴルゴンゾーラソース、パッパルデッレには牛ほほ肉の赤ワイン煮込みが王道だ。
茹で分けにおいて犯しがちな最大の過ちは、麺がくっついてしまうことだ。幅広麺を茹でる際は、パスタ100グラムに対して最低1リットルの湯と10グラム(1パーセント濃度)の塩を用意し、完全に沸騰した状態を保ちながら放射状に投入する。最初の1分間は菜箸で優しく湯を対流させ、麺同士が重なり合うのを防がなければならない。
また、生パスタ(フレッシュ)と乾燥パスタ(ドライ)では茹で上がりの見極めが決定的に異なる。卵入りの生パスタは湯に入れた直後から急速に火が通るため、指定時間の1分前には硬さを確認し、すぐに温めたソースのフライパンへ移して「マンテカトゥーラ(乳化作業)」を行うのがプロ直伝の鉄則である。