レアル・マドリードのユニフォームを語る上で、ホームの白と同等に重要なのがアウェイおよびサードユニフォームの存在です。特に「紫色(Morado)」は、クラブ創設初期のエンブレムにも用いられていたカスティーリャ地方の伝統色であり、マドリディスモ(レアル・マドリード精神)の象徴とされています。
1990年代のエミリオ・ブトラゲーニョを擁した「キンタ・デル・ブイトレ(ハゲワシ親衛隊)」の時代や、2016-17シーズンのカーディフでのUCL決勝(ユヴェントス戦で着用し4-1で戴冠)など、紫のユニフォームは常に偉大な勝利の瞬間とともにありました。
一方、2010年代以降のサードユニフォームは、ファッションシーンとの融合を加速させています。その頂点に位置するのが、世界的ファッションデザイナー・山本耀司氏とのコラボレーションです。2014-15シーズンに発表された「Yohji Yamamoto コラボレーション(黒のドラゴン)」キットは、東洋の神話に登場するドラゴンキングとバードを透かし柄で大胆に配置。フットボールユニフォームの概念を覆し、ファッション界やコレクターの間で現在もプレ値で取引される伝説の一着となりました。その後も2022年のクラブ創設120周年記念モデルや2024年のY-3コレクションなど、マドリードの「黒」は特別なステータスを確立しています。