走行中に突然動力が失われると、ドライバーは激しいパニックに陥りがちです。特に重要なのは、エンジンが止まるとエンジンの負圧や油圧を利用していた「パワーステアリング」や「ブレーキブースター(倍力装置)」が機能しなくなる点です。
ハンドルが極端に重くなり、ブレーキペダルもカチカチに硬くなりますが、油圧アシストが切れただけでブレーキ自体が壊れたわけではありません。両手でハンドルを強く握り、ブレーキペダルを渾身の力で力強く踏み込み続ければ車は確実に減速します。
【走行中の緊急対処法と避難ステップ】
- ハザードランプの点灯:即座にハザードランプを点灯させ、後続車に異常を知らせて安全確保を行う。
- 惰性を利用して路肩へ退避:完全に停車する前の惰性走行を利用し、道路の左端や路側帯、非常駐車帯へ車両を寄せる。
- 安全な場所で停車:周囲の安全を確認し、パーキングブレーキを確実に引く。
安全な場所に退避できたら、エンストの再始動手順を実行します。AT車の場合はシフトレバーを必ず「P(パーキング)」または「N(ニュートラル)」に入れた状態で、ブレーキを踏みながらスタートスイッチを押します(MT車はギアをニュートラルにし、クラッチを完全に床まで踏み込んで始動)。
もし異音、異臭、警告灯の点灯を伴う場合は、無理に再始動を繰り返さず、ロードサービスやディーラーへ連絡して救援を待つのが鉄則です。