国内のソーシャルメディアや映画レビューサイト(Filmarks、Yahoo!映画等)、知恵袋などの掲示板を横断調査すると、マーリー老人に対する視聴者の感情は「初見時の強烈な恐怖」から「大人になってからの落涙」へと劇的なグラデーションを描いていることが分かります。
当時の子どもたちが恐怖を感じた要因として、次の3点が頻繁に挙げられています。
- 薬局の外でケビンと鉢合わせた際、血の滲んだ手の包帯を見せつけるように会釈する不気味さ
- 窓越しに冷徹な視線を投げかけ、威嚇するかのように雪を叩き落とす無骨な仕草
- 「シャベルで人を叩き殺す」という兄バズの生々しいホラー描写の刷り込み
一方で、20代・30代を越えて本作を再鑑賞した層からは、「教会でのセリフが胸に刺さって涙が止まらない」「ケビンが救われただけでなく、老人もケビンに救われていたのだと気づいた」という感動の声が圧倒的多数を占めます。単なるコミカルなドタバタ劇に終わらせず、人生の黄昏を迎えた孤独な老人の再生を織り込んだ重層的な脚本こそが、本作が30年以上にわたり年末の風物詩として愛され続ける原動力となっています。