佐久平移住に関するブログやSNS、体験談を精査すると、満足度の高い声がある一方で、一定数の「移住の失敗・後悔」が語られています。その大半は、地方特有の環境負荷に対する見通しの甘さに起因しています。
最も多く挙げられるのが「冬の極寒と光熱費の高騰」です。佐久平は標高約700メートル前後の高原地帯に位置するため、真冬の1月〜2月には最低気温がマイナス10度からマイナス15度近くまで冷え込む日があります。雪かきが必要な大雪の日は年に数回程度と少ないものの、路面のブラックアイスバーン化や水道管の凍結対策は日常茶飯事です。特にLPガス主体の賃貸住宅では、冬場のガス代・灯油代・電気代を合わせた暖房費が月額5万円を突破し、「東京時代より固定費がかさむ」と嘆く声が後を絶ちません。
もう一つの壁が「完全な車社会への適応」です。佐久平駅前こそ商業施設が揃いますが、日々の生活必需品の買い出し、子どもの習い事の送迎、週末の外出など、車がなければ生活が成り立ちません。夫婦であれば「1人1台の自家用車所有」が基本となり、車両本体代に加えてスタッドレスタイヤの定期更新、自動車税、保険料、ガソリン代といった二重の維持費が重くのしかかります。