直進性に優れるディスタンス系ボールには、知っておくべき明確なデメリットとトレードオフが存在します。ネット上では「曲がらないボールを使えばすべてが解決する」かのような情報も散見されますが、現場のデータは異なる事実を示しています。
第一の盲点は、「アプローチスピンの完全な犠牲」です。ドライバーのサイドスピンを減らす構造は、ショートアイアンやウェッジでのバックスピン量も同時に奪います。グリーンを狙ったショットが手前に落ちてもスルスルと奥へこぼれてしまい、パーオン率が下がってしまうリスクを内包しています。
第二の盲点は、「スイングの致命的なエラーまでは相殺できない」点です。クラブフェースが目標方向に対して10度以上開いた強烈なシャンクやプッシュアウトは、いかに高性能なボールであってもOBゾーンへ飛び込みます。「ギアがミスを助けてくれる」という過信が、かえって無謀なアライメントを生み出すケースも少なくありません。