インターネット上の掲示板やSNSでは、今なお「ミミカは視聴率の悪化で打ち切られた」「制作陣のトラブルで終了した」といった根拠のない憶測が見受けられます。しかし、テレビ編成の構造や当時の公式発表資料を精査すると、まったく異なる実態が浮かび上がります。
結論から言えば、『味楽る!ミミカ』の放送終了はNHK教育テレビにおける定例の戦略的番組改編によるものです。NHKの平日夕方枠における子ども向け情報・教育番組は、視聴者層である小学生の世代交代(小学校入学から中学年への移行)に合わせて、概ね3年〜4年のサイクルで大型リニューアルを実施するのが通例となっています。
前身となった『ひとりでできるもん!』シリーズが1991年から2006年まで約15年にわたりマイナーチェンジを繰り返した結果、番組フォーマットの固定化が進んでいました。そこで、デジタルネイティブ世代の台頭に合わせて大胆な刷新を図るべく投入されたのが『味楽る!ミミカ』でした。作画枚数を抑えつつテンポを生み出すフラッシュアニメ調の手法や、実写映像へのスムーズな移行は、当時の制作費と子どもたちの視聴スタイルの変化に見事に対応していました。
そして2009年春、NHKは次なるステップとして、実写パートの主役アイドルがそのままアニメの主人公を演じるメディアミックス型番組『クッキンアイドル アイ!マイ!まいん!』(主演:福原遥)の立ち上げを決定します。『味楽る!ミミカ』は役割を十全に果たし、全175話(3シーズン)をもって極めて円満に完結へと導かれたのが歴史的事実です。