Dragon Ash「Fantasista」20年続く熱狂の真相

Dragon Ash「Fantasista」20年続く熱狂の真相

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『Fantasista』の真髄は、音源をイヤホンで聴くだけでは完結しません。ROCK IN JAPAN FESTIVAL、FUJI ROCK FESTIVAL、SUMMER SONICをはじめとする大型フェスにおいて、観客とともに築き上げてきた「現場の歴史」こそがこの楽曲の本体です。

2000年代初頭、日本のフェス文化が黎明期から巨大産業へと成長していく過程で、『Fantasista』のサビでは常に巨大なサークルモッシュが発生し、クラウドサーフ(ダイブ)の波が押し寄せていました。ネット上の掲示板(5ch等)やSNSでは当時から、「Fantasistaが始まった瞬間に靴が脱げた」「人生で一番激しいモッシュを体験した」といった武勇伝が語り継がれてきました。

一方で、近年のフェスシーンにおける安全管理の徹底や、2020年代前半のコロナ禍における「声出し・接触禁止」の期間を経て、この楽曲が持つ意味合いはさらに深まりました。声が出せなかった時期、Kjはステージ上から「心の中で叫べ」「ステップで応えろ」とオーディエンスを鼓舞し続けました。そして規制が解除され、数万人による「大合唱」がフェス会場に完全復活した現在、ネット上には以下のような真摯な声が溢れています。

「初めて生で聴いたけど、サビで自然と鳥肌が立って涙が出た」「親が好きで子どもの頃から聴いていた曲。フェスで自分自身がモッシュの真ん中に飛び込んでいるのが感慨深い」「20年以上前の曲なのに、今の若手ラウドロックバンドの誰よりも音が重くて攻撃的」――。単なる過去のヒット曲というノスタルジーを完全に拒絶し、生身のフィジカルな感動としてアップデートされ続けている点に、ネットユーザーや現場のファンからの絶大な支持が集まっています。

佐藤 大輔
著者

佐藤 大輔

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