広大な敷地を誇る京都駅において、移動ロスなく目的の味へ辿り着くための主要エリア別ガイドです。
発祥の矜持を新幹線改札内で味わう「総本家にしんそば松葉 京都駅店」
にしんそばを語る上で外せないのが、文久元年(1861年)創業、祇園・南座の隣に本店を構える「総本家にしんそば松葉」です。その直営支店が新幹線改札内の2階コンコースに位置しています。駅ナカ店舗でありながら、本店同様にしっかりと時間をかけて仕込まれた身欠きニシンを使用しており、箸を当てるとホロリと崩れる柔らかさと、角の取れた上品な甘辛さが際立ちます。利尻昆布と削り節で丁寧に引かれた薄口の京風出汁は、澄み切った黄金色を保ちながらも、ニシンから染み出る脂と見事な調和を見せます。
タイパと手軽さを両立する「麺処 葵」と在来線ホームの立ち食い処
同じく新幹線改札内にある「麺処 葵」は、よりカジュアルににしんそばを楽しみたい層から厚い支持を集めています。松葉に比べてリーズナブルな設定ながら、大ぶりのニシンがしっかりと載り、注文から数分で丼が手元に届くスピード感は過密日程の旅行者にとって強力な味方です。さらに、JR在来線ホームにある立ち食いそば「麺家」系列では、早朝6時台から営業している店舗もあり、朝食の選択肢としても機能しています。手早く熱い出汁を啜り、身欠きニシンをかじって一日をスタートさせるスタイルは、出張ビジネスパーソン定番の利用法です。
改札外でゆったり食事を楽しむなら「京都駅地下街ポルタ」
「新幹線には乗らないが、京都駅周辺で落ち着いてにしんそばを食べたい」という場面では、烏丸口地下に広がる京都駅地下街ポルタが有力候補となります。ポルタ内の飲食店街には手打ち蕎麦や京料理を提供する店舗が複数営業しており、にしんそば単品だけでなく、かやくご飯や季節の天ぷらと組み合わせた御膳スタイルで味わうことが可能です。キャリーケースを持ったままでも入店しやすいテーブル席主体の構成が多く、家族連れや複数人での利用に適しています。