へそのごまを顕微鏡で見ると何がある?衝撃の細菌叢と正しい掃除法

へそのごまを顕微鏡で見ると何がある?衝撃の細菌叢と正しい掃除法

へそのごまを顕微鏡で見ると何がある?衝撃の細菌叢と正しい掃除法についての真相をご紹介します。

研究室の光学顕微鏡や電子顕微鏡を用いて、採取したへそのごまを100倍、400倍、さらに1,000倍へと倍率を上げていくと、肉眼では単なる「黒いゴミ」にしか見えなかった塊が、驚くほど高密度かつ複雑な立体構造物であることが判明します。まさにネット上で「閲覧注意」と警告される所以がそこにあります。

まず低倍率(100倍程度)の視野で圧倒的な面積を占めるのが、幾重にも重なり合って石垣のように板状化した角質細胞(剥がれ落ちた皮膚のアカ)です。人間の皮膚はターンオーバーによって絶えず表皮が剥がれ落ちていますが、へそはすり鉢状に深く入り組んだ袋小路であるため、剥落した角質が外部へ自然脱落せず、その場に留まり続けます。そこに皮脂腺から分泌された脂質成分が糊(接着剤)のように絡みつき、頑固なコンクリート状の基盤を形成している様子が克明に捉えられます。

さらに倍率を400倍から1,000倍の液浸観察へと引き上げると、視界は一変します。角質の隙間を縫うように、カラフルに染色された下着や衣類の微細な綿・ポリエステル繊維が複雑な網目となって絡みついています。そして何よりも衝撃的なのは、その基質全体を覆い尽くすように密集する微小な粒子群――すなわち無数の微生物(細菌・真菌)のコロニーです。球状のブドウ球菌がブドウの房のように群生し、桿菌(細長い棒状の菌)が連鎖を成し、場合によっては糸状に菌糸を伸ばしたカビ類(真菌)の胞子が胞子嚢を形成している様子すら確認できます。顕微鏡下の光景は、単なる汚れというより、ひとつの過密な「微生物都市」そのものなのです。

高橋 健太
著者

高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。