竿燈まつり最大の見どころは、差し手と呼ばれる職人たちが繰り出す神業の数々です。最大規格である「大若(おおわか)」は、高さ12m・重さ約50kg・提灯46個。これを一本の竹竿の先端で支え、風を読みながら絶妙なバランスで保持します。
竿燈妙技の種類には、受け継がれてきた「5大基本技」が存在します。
1. 流し(ながし):次の差し手へ渡す際やバランスを整える基本技。利き手で竿を握り、逆の手を添えて支える。
2. 平手(ひらて):高々と持ち上げた竿燈を手のひら一本に乗せて静止させる。力強さと安定感が問われる技。
3. 額(ひたい):額の中央に竿の根元を据える。首の強靭な筋力と、視界が遮られる恐怖を克服する精神力が必要。
4. 肩(かた):首の付け根と肩の間に乗せる。もっとも安定しやすく、長時間の保持や竹の継ぎ足しに適した技。
5. 腰(こし):指先から順に滑らせて腰骨に乗せる大技。上体を大きく反らし、下半身の強固な踏ん張りで支える花形妙技。
さらに会場のボルテージを最高潮に引き上げるのが「継竹(つぎだけ)」です。演技中に長さ約1.2mの竹筒を差し込み、2本、3本と高さを伸ばしていきます。20m近くまで伸びた竿燈は弓なりにしなり、観客席の頭上すれすれまで傾きながら揺らめきます。お囃子の「ドッコイショー、ドッコイショ」という掛け声とともに、通り全体が一体となる瞬間です。