クロワッサンと双璧をなす人気を誇るのが、フランス・ブルターニュ地方の伝統菓子を再解釈したクイニーアマン(Kouign-amann)だ。
表面のキャラメリゼは、カリッとした絶妙なクリスピー感。中からはしっとりとバターが染み出し、甘みと塩気のバランスが完璧なハーモニーを奏でる。底面の香ばしさと中心部の柔らかな食感のコントラストは、熟練の職人による繊細な温度管理と焼き加減の賜物だ。
生地の仕込みには厳選された小麦粉が使われ、独自の低温長時間発酵によって麦本来の旨味を引き出している。ヴィエノワズリーの命ともいえるバターの折り込み作業も、気温や湿度に応じて緻密に調整されている。こうした妥協のない製パン技術の積み重ねが、一口ごとの感動を生み出しているのだ。