数字を見て息をのんだ市民も少なくないはずだ。今回の「大阪市プレミアム付商品券事業」を主導する大阪市経済戦略局が提示した設計は、物価高騰対策支援金としての性格を過去最大級に色濃く反映している。一般的な家計支援策の水準を一段上回るプレミアム率が設定され、購入上限額まで使い切った際の家計浮揚効果は侮れない。
実質的な上乗せ分は、まさに日々の食費や消耗品費の数カ月分に相当する。だが、原資が公金である以上、市民の目はかつてなくシビアだ。「前回の還元率と比べてどうなのか」「本当に必要な層に行き渡るのか」。市庁舎の執務室では、不公平感を極限まで抑え込みつつ、即効性のある消費喚起を引き出すための緻密なシミュレーションが深夜まで繰り返されたという。単なるお小遣いではない。台所の危機を食い止める防波堤としての重みが、この還元設計には込められている。