地域密着型メディアに寄せられた元常連客の手記や、当時のネットコミュニティ・SNSに投稿された一次情報を精査すると、ポートアイランド店がいかに独特の熱狂を生んでいたかが浮き彫りになります。
「大学の講義が終わると、サークルの仲間と駆け込んでサラダバーとカレーバーを何往復もした。千数百円で満腹になれるあの場所は、一人暮らしの学生にとって文字通りのライフラインだった」(元島内大学生の手記より)
「ワールド記念ホールで人気アーティストのライブがある日は、開場前も終演後もファンで店内が埋め尽くされ、入店待ちが1時間を超えることも珍しくなかった。スタッフの方々が激務の中でテキパキと大俵ハンバーグを運んでいた姿が今でも目に焼き付いている」(神戸市在住・30代女性の投稿)
単なるファミリー向けの外食拠点にとどまらず、島という閉ざされた空間において「日常の学生食堂の延長」と「ハレの日のイベント待機拠点」という二重のアイデンティティを持っていたことが、閉店後も人々の記憶に強く残り続ける最大の理由です。