1894年(明治27年)創業の「花山うどん」において、中興の祖とされる二代目が考案したのが鬼ひも川です。その後、時代の変遷とともに一度は製造が途絶えたものの、五代目の現当主が当時の記録や口伝を頼りに復刻させました。うどん天下一決定戦で3連覇を成し遂げた実績は、単なる一過性のブームではない確かな技術力を裏付けています。
その実力をもっとも端的に体感できるのが、名物ランチメニューの「花山御膳」です。愛らしい信楽焼の狸の器に盛り付けられた冷製または温製の鬼ひも川に、小天丼(海老天や季節野菜)がセットになった贅沢な構成となっています。
幅約5センチ、厚みわずか1ミリ強という極端なプロポーションでありながら、中心部にはしっかりとしたコシが残されています。群馬県産小麦「つるぴかり」などをブレンドした特製粉を使用しており、舌の上を滑り落ちるシルクのような滑らかさと、噛みしめた瞬間に広がる小麦本来の甘みが特徴です。特製の上州麦豚を使用した「鬼釜」では、豚肉の良質な脂と甘辛いつゆが幅広麺に絡みつき、濃厚な旨味を余すところなく堪能できます。