2017年秋、角替さんの体に異変が生じました。精密検査の結果、下された診断は原発不明がん。がんの発生部位(原発巣)が特定できないまま転移巣が先に発見される難治性の病態であり、固形がん全体の約1〜2%程度とされる極めて治療法の選択が難しい疾患です。公に病状を大々的に公表することはせず、角替さんは住み慣れた自宅での療養と通院による治療を選択しました。
この過酷な闘病生活を支えたのが、夫・柄本明さんと子どもたちでした。明さんは多忙を極めるスケジュールを縫って妻の看病にあたり、自宅で穏やかな時間を共有することを最優先にしました。最期を迎える直前まで家族の手が握られ、2018年10月27日、64歳という若さで静かに息を引き取りました。発表された公式コメントの中で柄本明さんが見せた深い哀惜の念と感謝の言葉は、日本中のお茶の間に深い感銘と涙をもたらしました。