白癬菌による病変と確定診断された場合、標準治療の主役となるのが抗真菌薬である。厚生労働省の承認基準に基づき、医療機関ではアリルアミン系抗真菌薬のテルビナフィンをはじめとする各種外用薬が処方される。これらの薬剤は真菌の細胞膜合成を阻害し、優れた殺菌力を発揮する。
しかし、治療において最も多くの患者が陥る罠が「症状が消えた瞬間の自己判断による投薬中止」だ。皮剥けが治まり、一見綺麗になったように見えても、角質層の奥深くには白癬菌が休眠状態で潜伏している。日本皮膚科学会の治療ガイドラインでは、自覚症状が完全に消失した後も、最低1ヶ月から2ヶ月間は患部を含む足裏全体へ塗り続けることが推奨されている。