小雪が築いたスタイリッシュな世界観に続き、飲料業界をさらに沸かせたのが「親近感」を前面に押し出した新たなアプローチだった。2010年、「トリスハイボール」の復活に合わせて起用されたのが菅野美穂だ。キャラクター「アンクルトリス」との軽妙な掛け合いや、「トリハイ、くだされ!」のキャッチフレーズとともに見せた屈託のない笑顔は、家庭や大衆酒場で気軽に楽しむハイボール像を提示。ウイスキーを日常の身近なエンターテインメントへと引き戻した。
そして2014年、「角ハイボール」のバトンを受け継いだ吉高由里子の登場により、ブランドの勢いは決定的なものとなる。天真爛漫なキャラクターと「ハイボール、お好きでしょ?」のフランクな問いかけ。彼女が魅せたのは、気取らずに仲間と乾杯する楽しさそのものだった。吉高の自然体な芝居は視聴者の共感を呼び、ウイスキー消費のベースロードをさらに押し広げることに成功。彼女のブレイクとともに、ハイボールは「特別な日の飲み物」から「日々の食卓に欠かせない定番」へと定着していった。