危機的状況に陥った島倉の前に現れた細木数子は、後に「六星占術」で一世を風靡する強烈な個性の持ち主だった。細木は島倉の「大殺界」や運気の周期を説きながら精神的な支柱となり、卓越した手腕で複雑に絡み合った債権者との折衝を次々とまとめていった。
後にTBSテレビの『ズバリ言うわよ』などで見せた圧倒的な威圧感と交渉力は、すでにこの時代から健在だった。細木の介入によって借金返済の目途が立ったのは事実である。しかし、それは島倉自身の自由を奪い、すべての興行収入と芸能活動の主導権を細木側に引き渡すことを意味していた。