登山企画がインターネット上で激しい批判を浴びる最大の理由は、福祉や障害に対するメディアの向き合い方、いわゆる「感動ポルノ」としての消費構造にあります。困難に挑む姿を美談に仕立て上げるあまり、当事者にかかる身体的・精神的な負荷が軽視されているのではないかという倫理的懸念です。
さらに問題を深刻化させたのが、生放送特有のタイムリミットと台風接近時などの天候判断です。一般的な登山であれば即座に撤退・停滞を選ぶべき荒天時であっても、番組フィナーレの枠に合わせるためにスケジュールを強行しているように見えた場面が、山岳愛好家や視聴者からの猛烈なバッシングを呼びました。
「障害を持つ人が自らの意思で挑戦すること」自体は尊い取り組みである一方、テレビカメラと数千万円規模の制作費が動くプレッシャーの中で、参加者が自発的に「中止したい」と言い出せる環境にあったのかという点も、根強い批判の根底にあります。