出雲大社の社家である千家家に代々伝わる古い図面『金輪御造営之図(かなわごぞうえいのず)』。ここには、まさに発掘された柱と同じ「3本束ねの巨大な柱」が描かれていた。この図面の信憑性を検証するために立ち上げられたのが、『金輪御造営之図』復元プロジェクトである。
現代の建築家や構造計算の専門家が集結し、図面に描かれた寸法や配置をもとにデジタル再現を試みた。その結果、柱の配置間隔や傾斜角、屋根の重量バランスに至るまで、巨大建築を自立させるための計算が極めて精密になされていたことが確認された。謎に包まれていた古代神殿の全貌が、科学の力によって鮮やかに蘇った瞬間だった。