本誌取材班が現地で突き止めたのは、「コンペイトウ企画プロジェクト」と呼ばれる巨大イニシアチブの存在だ。一見すると伝統菓子である金平糖の職人をテーマにした作品かと思われがちだが、その本質は全く異なる。北九州市小倉という土地の記憶と、現代社会で孤独を抱える人々の交差を描いたドキュメンタリータッチの重厚なヒューマンドラマなのだ。
監督は「実在の街が持つ熱量と、金平糖のように多角的に光を反射する人間の多面性を重ね合わせた」と周囲に漏らしている。単なる地域創生映画の域を遥かに超えた熱量が、カメラのレンズ越しに溢れ出していた。