受精卵が着床し成長を遂げるプロセスにおいて、母親の体内環境は極めてシビアな選択圧として機能する。ハーバード大学公衆衛生大学院を中心とする研究チームは、妊娠初期における母親の生理学的状態が胎児の性別生存率に関与している実態を明らかにした。
急速に拡大する生殖医療産業においても、子宮内膜の環境やホルモンバランスの微小な変化に着目が集まる。急激な精神的・身体的ストレスに直面していない安定した生理状況下では、Y染色体を持つ胚が安定して着床・成長しやすい環境が整うとされる。Y染色体由来の胚は構造的にストレスに対する感受性が高く、母体の健康状態が好適であることが男児生存の前提条件となるためだ。