いも天の仕上がりを大きく左右するのが、揚げる前の下準備です。さつまいもを切った断面から染み出る白い液体(ヤラピン)やポリフェノール類は、空気に触れると黒ずみの原因となり、油の酸化を早めて風味を損ないます。失敗しないさつまいものアク抜きと下処理の基本は、カット直後に濃度1%の薄い塩水または水に10分〜15分間浸すことです。長時間の浸水は水溶性ビタミンや糖分の流出を招くため、15分以内にとどめるのが鉄則です。
また、家庭用コンロの火力で「中まで火が通らず硬い」「中心が生焼け」という失敗を根絶するさつまいもの天ぷら ホクホクにする裏技として、料理研究家や人気YouTubeチャンネル『ばあちゃんの料理教室』などでも実証されている「電子レンジによる事前加熱(プレクック)」が挙げられます。
厚さ約1cm〜1.2cmの輪切りにしたさつまいもを耐熱皿に並べ、大さじ1の水を振りかけてふんわりとラップをし、600Wの電子レンジで約1分30秒〜2分加熱します。竹串がスッと通る手前の半生状態で止めるのがポイントです。あらかじめサツマイモのデンプンをβ-アミラーゼが活性化する60℃〜70℃の温度帯に通過させておくことで、短時間の揚げ調理でも芯まで甘くホクホクした食感が確実に完成します。