四方を山に囲まれた盆地である大分県日田市大山町。この独特な地形こそが、作中に登場する「高い壁に囲まれた人類の街(ウォール・マリアなど)」の着想の原点となりました。諫山創氏自身が「壁の外の世界へ出たいと強く願っていた」と語る少年時代の記憶が、世界を揺るがした作品の根底に流れています。この唯一無二の文脈を活かし、地元有志と行政が連携して推進した地方創生プロジェクト「進撃の日田」の中核施設として誕生したのが、2つの進撃の巨人ミュージアムです。
現在、日田市内で展開されているミュージアム施設は以下の2拠点に分かれています。
第1の拠点は、2021年3月に開館した「進撃の巨人 in HITA ミュージアム(本館)」。大山町にある水辺の郷おおやまの施設内に併設されており、諫山氏の幼少期の絵画、貴重な直筆原画、執筆デスクの再現など、作家の内面や創作プロセスの軌跡を辿る展示が中心です。
第2の拠点は、2023年に増設された「進撃の巨人 in HITA ミュージアム ANNEX」。豊かな自然に囲まれたサッポロビール九州日田工場の敷地内に位置し、アニメや原作の世界観を立体造形や音響、大迫力のビジュアルで体感できる没入型のアトラクション要素が強化された施設となっています。両館を巡ることで、『進撃の巨人』という作品の「誕生のルーツ」と「壮大な世界観の広がり」を立体的に追体験できる構成です。