大阪公立大学の進路選択において、学力ボーダーと同等に精査しなければならないのが「キャンパス配置の構造」です。広大な大阪府内に複数の拠点が分散しており、通学アクセスや学生生活の動線は学部によって全く異なります。
歴史ある杉本キャンパス(大阪市住吉区)は、JR阪和線・杉本町駅直結という利便性を持ち、主に文系学部や理学部の拠点として落ち着いたアカデミックな雰囲気を保っています。一方、中百舌鳥キャンパス(堺市北区)は旧府大の広大な敷地を継承し、工学部・農学部などの大規模な実験・研究施設が集約されたモノづくりの心臓部です。
そして、大学の象徴的フラッグシップとして段階的整備が進む森之宮キャンパス(大阪市城東区)は、JR環状線・大阪メトロの森之宮駅からアクセス可能な都市型スマートキャンパスです。「知の拠点」として文理の枠を超えた共創空間やイノベーションアカデミーが配置され、都心近接の魅力を受験生に強烈にアピールしています。
ただし、キャンパス再編には注意点もあります。全学共通教育の実施場所や専門課程進級時のキャンパス移行、部活動・サークル活動の拠点移動など、所属学部によって「4年間通う場所が単一ではない」ケースが存在します。現地説明会やオープンキャンパスに足を運ぶ受験生からは「想像していた以上にキャンパス間の移動距離があるため、下宿先選びには慎重なリサーチが必要」という現場の声が聞かれます。