NDAは日本語で「秘密保持契約(または秘密保持契約書)」と呼ばれ、取引の検討段階や業務の遂行過程で開示される非公開情報を、第三者へ漏洩したり目的外に利用したりすることを禁じる法約定です。類似用語としてM&Aや外資系取引で頻出する「CA(Confidentiality Agreement)」がありますが、法的な効力や本質は同一であり、呼称の違いに過ぎません。
実務においてNDA契約締結の理由と経緯を辿ると、大きく分けて以下の3つの局面に集約されます。
- 新規事業・共同開発の事前検討:本格的な資本提携や業務提携を結ぶ前段階で、技術資料や事業計画書を開示するため。
- 業務委託・外部リソースの活用:開発、デザイン、マーケティングなどを外注する際、社内データや顧客情報にアクセスさせるため。
- M&A・事業譲渡のデューデリジェンス:企業の財務データや人事情報を監査・査定するため。
最も重要なのは、「情報を開示する前」に締結するという原則です。口頭やメールで重要情報を伝えてしまった後にNDAを締結しても、過去に開示した情報が契約の保護対象に含まれるか否かで激しい争いが生じる原因になります。