インターネット上のQ&AサイトやSNSで「和歌山 空港」と検索すると、「和歌山県には空港がないのでは?」という疑問が今なお散見されます。この言説が生まれる最大の要因は、県庁所在地である和歌山市周辺に空港が存在しない点にあります。
和歌山県の空の玄関口である南紀白浜空港は、県の南部(紀南エリア)に位置しています。和歌山市中心部から南紀白浜空港までは、阪和自動車道を使っても車で約1時間15分から1時間30分、JR特急「くろしお」でも約1時間15分ほどの距離があります。
一方で、和歌山駅から北隣の大阪府に位置する関西国際空港(関空)までは、直行のリムジンバスでわずか約40分で到達できます。つまり、和歌山県北部で暮らす住民や北部に用事があるビジネスパーソンにとって、事実上の和歌山の最寄り空港は南紀白浜空港ではなく関西国際空港となっているのです。この生活実感のねじれが、「県庁所在地周辺に空港がない=和歌山には空港がない」という誤認を生み出す根源となっています。