陸上引退直後、世界的な話題を呼んだのがプロサッカー選手への挑戦でした。大のマンチェスター・ユナイテッドファンとして知られるボルトは、ドイツのドルトムントや南アフリカのクラブでの練習参加を経て、2018年にオーストラリア・Aリーグのセントラルコースト・マリナーズのプレシーズンマッチに出場。鮮烈な2ゴールを記録して世間を驚かせました。
しかし、契約条件の不一致やプロ選手としての戦術的成熟度、年齢面を総合的に判断した結果、2019年1月にサッカー挑戦の正式な終了を宣言しました。当時の手記でボルトは「子どもの頃からの夢を真剣に追えたことに悔いはない。スポーツの厳しさと楽しさを改めて実感できた」と振り返っています。
サッカー挑戦に区切りをつけたボルトが次に情熱を注いだのが、長年の趣味であった本格的な音楽活動です。レゲエおよびダンスホール・ミュージックのプロデューサーとして自身のレーベルを立ち上げ、2021年にはデビューアルバム『Country Yutes』をリリース。iTunesのレゲエチャートで上位にランクインするなど目覚ましい成果を挙げました。
現在も精力的にシングルやコンピレーション・アルバムのプロデュースを手がけており、ジャマイカの気鋭アーティストたちを世界に発信するキュレーターとして、音楽業界内でも確固たるリスペクトを集めています。