フィギュアスケートのペアやアイスダンスにおいて、世界的に見ても「カップル結成=私生活でも恋人」というケースは一部に存在しますが、決して多数派ではありません。むしろ、私生活で恋愛関係に陥ることで感情の起伏が演技に悪影響を及ぼし、解散に追い込まれた国際ペアの事例は枚挙にいとまがありません。
ネット上で囁かれる「ビジネスカップルなのでは?」という冷ややかな見方も存在しますが、これも実態とは乖離しています。ビジネスのために作られた作為的な仲良しアピールであれば、過酷なカナダでの隔離された合宿生活や、怪我による長期離脱の試練を乗り越えることは不可能です。
二人の関係は「偽りのビジネス」でもなければ「甘い恋愛関係」でもない、「極限の目標を共有する運命共同体」という特殊なカテゴリに位置づけられます。日常的に身体を密着させる競技だからこそ、互いを異性として意識しすぎないプロとしての割り切りと、人間としての絶対的な敬意が奇跡的な調和を保っています。