ネット上の情報やSNSの口コミを鵜呑みにして現地でトラブルになる筆頭が、「狂犬病予防接種証明書」および「混合ワクチン接種証明書」の提示条件です。旅行情報サイト「じゃらんnet」のお泊まりマニュアルでも、出発前の準備事項として予防接種の確認が最優先事項に挙げられています。
多くの宿では、チェックイン時に「1年以内の狂犬病予防注射済票(または証明書)」および「5種以上の混合ワクチン接種証明書」の原本またはコピーの提示を義務付けています。これを忘れた場合、「いかなる理由があっても入館をお断りします。当日キャンセル料100%を請求します」と規約に明記されている施設がほとんどです。
シニア犬や持病により獣医師から予防接種の猶予を受けている場合は、必ず事前予約時に「獣医師発行の猶予証明書」で宿泊可能か直接電話で確認しなければなりません。現地での交渉は一切通用しないと考えましょう。
また、「ペット可」と銘打たれていても、犬種や動物の種類による厳格な線引きが存在します。
大型犬受け入れにおける「体重と体高の壁」
「大型犬と泊まれる宿泊施設」と記載されていても、宿によって「大型犬」の定義は異なります。「中型犬(15kgまで)」を上限としている宿が多く、ゴールデンレトリバーやラブラドール、秋田犬などの大型犬(25kg〜30kg超)を受け入れている宿は全体の2〜3割程度にとどまります。エレベーターの同乗不可や、客室までの移動経路が外階段に指定されているケースもあるため、体重制限の数値はグラム単位で確認が必要です。
猫と泊まれる宿の極少問題と独特のハードル
犬に比べて「猫と泊まれる宿」は全国的にも極めて希少です。猫は犬と異なり、柱や壁での爪とぎリスク、ドアの開閉時の脱走リスク、さらには家具の隙間に入り込んで出てこられなくなるリスクが高いためです。猫受け入れ可の宿であっても、「爪とぎボードの持ち込み必須」「ケージから出さないこと」「完全室内飼いでワクチン接種済みであること」といった厳密な誓約書を求められるのが一般的です。宿探しサイト「楽天トラベル」などの特集でも猫同伴可能な宿は別枠で抽出されていますが、館内の防音性や犬の鳴き声が届かない静穏な部屋を選ぶことが猫の健康を守る上で不可欠です。