かつて日本人選手の欧州移籍といえば、フリートランスファーや数十万ユーロ程度の「お試し価格」が相場だった。しかし、その常識はここ数年で完全に崩壊した。
今や10代や20代前半の若手がJリーグから直接海を渡る際にも、多額の移籍金が動くのは日常茶飯事だ。さらに欧州の中堅クラブを経由し、ビッグクラブへとステップアップする際の市場評価額は、5000万ユーロ(約80億円)を超えるケースすら珍しくなくなっている。スカウト部門が注目するのは単なる即戦力性だけではない。年齢に対する成熟度、怪我に対する耐性、そして何よりプロ意識の高さを含めた「投資対象としてのリスクの低さ」が、欧州の経営陣を惹きつけてやまないのだ。