『砂の惑星』は、初音ミク生誕10周年の節目を祝う大型イベント『マジカルミライ 2017』のオフィシャルテーマソングとして書き下ろされました。ハチ名義での楽曲発表は、2013年10月の『ドーナツホール』以来、実に約3年9ヶ月ぶりの出来事でした。
米津玄師としてJ-POPシーンのトップランナーへ駆け上がっていたカリスマの電撃復帰に、リスナーの期待は最高潮に達していました。動画が公開されるや否や、ニコニコ動画での再生数は異次元のスピードで急上昇。当時としては歴代最速記録となる約6日間(約147時間)でのミリオン達成を記録し、シーンの耳目を一身に集めました。
しかし、待ち望んでいたファンの前に提示されたのは、10周年を無条件に寿ぐような明るいポップソングではありませんでした。重厚なトラップビートに乗せて紡がれたのは、退廃的で乾ききったディストピアの世界観だったのです。